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本日の処方箋:少年は荒野をめざす



まだ「中学生以上は、まとめて大人」だと思っていた小学生の頃、「ぶ〜け」に連載していた、吉野朔実の「少年は荒野をめざす」という漫画が、妙に気になっていました。毎号読んでいたわけでもないのに、とても好きでした。
主人公は「中学3年生(当時の自分にとって一番よくわからない“大人”世代)」。哲学的な文章とあいまって単行本を買うことができずにいたのですが、あれから倍以上の年月を経て、文庫版1巻を購入しました。
ときが来たと言うのも変なんですけれども。ふと、呼ばれたのです。

ページをめくった瞬間、まるで小学生に戻ったような気がしました。まだ見ぬ大人の世界を覗き込むような、どきどき感。
きりきりと心を突き刺す感じ。自分の中の絶望的に黒いものを覗き込むような感じ。目をそらせるほど器用じゃない幼いまっすぐさ。自分に対しても容赦のない残酷さ。そういうものが、じわりじわりと忘れていたどこかから滲み出て来るような。小学生の頃の何気ない日常生活の破片が、はらはらと思い起こされます。

そして、中学3年生は、大人になったわたしが思っていたよりも、ずうっと大人だったんだということを思い出しました。現実が自分の手でどうにかできると思っていた分、青かった分、まだ世界と向き合っていたかもしれません。

本日の処方箋:少年は荒野をめざす
 お薬の種類:栄養剤

吉野朔実、すげぇ…。
嘆息とともに、本日休診。
| 栄養剤 | 02:42 | comments(3) | trackbacks(1) |
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アポロさん>
『稚拙でいながら、一生懸命すぎて泣ける部分』
めっちゃわかります…。思い当たります。
自分の場合『あざといながら、真直ぐ過ぎて泣ける部分』
って感じですが…(げ、やな子供やったのねぇ)。

koma-changさん>
歪んだ描写、言い得て妙ですねぇ。
狙ってないのに、さらりと歪んでるというか。
そして『良い意味であと味の悪い』。
上手いですねぇ。

この、淡々としたあと味の悪さが、
小学生のわたしが手を出せなかった
理由かもしれません。

吉野朔美は、ゆるぅぅりと読んでいこうと
思っているので、いつになるかわかりませんが
次は「記憶の技法」を読んでみます。
| 内服 | 2005/01/12 2:45 AM |

「乙女心」を理解できなかった当時の私に
吉野朔美は少々荷が重すぎたんですが
今見てみると、はっきりいって「巧い」ですね。
なんというか、わき腹をまち針でちょっとずつ
つついてくる様な、そんな「歪んだ描写」が
非常に巧いです。
彼女の作品では『記憶の技法』というのが
ありまして、こちらもいい意味であと味の悪い作品です。
| koma-chang | 2005/01/12 12:19 AM |

吉野朔美、すごいですよねぇ。
そして今でも彼女の鋭さは全く衰えず、
そして第一線の現役でいるんですから、これまたすごい。

私の場合、小学生だった頃が一番色んなことを真剣に考えてて、ある意味一番「大人」だったのかもと思います。
今思えば、かなり稚拙な部分はあるのですが、一生懸命すぎて泣ける部分もあります。
そういうのを彼女の本を読む度に思い出しますね。
| アポロ | 2005/01/11 4:18 AM |










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【少年は荒野をめざす】
少年は荒野をめざす『少年は荒野をめざす』(しょうねんはこうやをめざす)は、集英社の漫画雑誌『ぶ〜け』で連載していた吉野朔実の漫画。全六巻。その後コミック文庫でも購入可能となっている。夢見がちな文学少女、狩野都は、幼い頃病弱だった兄の代わりに、彼女は自
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